奇妙な幼生?ジェリーフィッシュライダー展示中

貴重なオオバウチワエビの幼生を展示しています!

すさみ町立エビとカニの水族館ではこのほど館内でふ化したオオバウチワエビの幼生の展示をはじめました。

イセエビ類やセミエビ類の幼生は,発見当初に別種と考えられたこともあるほど親とは似つかない不思議な形をしていることで知られています。

これらの仲間はすべての種でふ化後の幼生は浮遊生活を送ります。

中でもヒメセミエビ類やウチワエビ類の幼生(フィロソーマ幼生)は、クラゲを餌としてだけでなく乗り物としても利用する不思議な生態をもっており、『ジェリーフィシュライダー』として知られています。

当館では通年を通してオオバウチワエビの飼育行っており、毎年春から初夏にかけては幼生のふ化を確認しています。今年も飼育中の個体からたくさんの幼生がふ化し、幼生の展示をはじめましたのでご紹介します。

オオバウチワエビ 成体 当館でふ化したオオバウチワエビのフィロソーマ幼生

ジェリーフィッシュライダー(島根県沖で撮影)

クラゲ類(刺胞・有櫛動物を含む)を餌として時には乗り物として利用する

当館での展示の様子 (2つの水槽で成長段階の違うオオバウチワエビの幼生を観察できます)
クラゲを食べる4齢フィロソーマ幼生 クラゲを食べる5齢フィロソーマ幼生
成長してエビとなります 貴重な幼生の脱皮の瞬間

 

世界中の水族館でもほとんど展示されていない貴重なフィロソーマ幼生をこの機会にぜひご覧ください。

オオバウチワエビの幼生はふ化後およそ3カ月ほどで稚エビとなるため、

期間限定の展示となります。

*生物の状態によっては展示を中止する場合があります。