猛毒のタコ!ヒョウモンダコがやってきた~!

約5年ぶり!すさみ町の海岸で捕獲された
猛毒のタコ ヒョウモンダコ 展示

11月29日、当館では約5年ぶりとなるすさみ町産ヒョウモンダコHapalochlaena cf. fasciataの展示を開始しました。
展示中の個体は、当館スタッフが夜間の海岸調査で発見した個体ですさみ町沿岸で捕獲された個体としては2018年以来の約5年ぶりの展示となります。

ヒョウモンダコは体内や体表ににフグと同じテトロドトキシンという猛毒を持つタコとして知られています。房総半島以南の暖かい海に生息していますが、近年、大阪府や徳島県、福井県や鳥取県などの日本海でも生息が確認されています。冬季に海水温が低下する地域においても生息および越冬、繁殖を行っていることが確認されています。(山手他2022)

当館では2005年ごろからすさみ町内で混獲および採捕された個体を展示してきました。過去には水槽内での産卵、孵化を確認したことがありましたが、稚ダコの長期間の飼育は成功していません。今後長期飼育と新たな個体の搬入および繁殖を目指して飼育を続ける予定です。

 

大好物はエビやカニ??
飼育中のヒョウモンダコは、生きたヤドカリやエビを与えています。
冷凍のオキアミやアマエビなどは与えてもほとんど食べることはなく、水槽内で動くヤドカリなどには敏感に反応します。自然界においても海底を自由に動き回り、近くで動くカニやヤドカリ、エビなどを捕らえて食べていると推測しています。

 

*参考文献
山手 佑太, 豊増 七奈, 竹垣 毅 日本国内におけるヒョウモンダコHapalochlaena cf fasciataの分布,体サイズ,成熟パターン 2022 年 88 巻 3 号 p. 171-173,日本水産学会誌

​すさみ町沿岸で採捕されたヒョウモンダコ

青い模様が特徴 体色は自在に変化し、青い模様がほとんど見えなくなる時もある。
動き回るヒョウモンダコ  ヒョウモンダコの裏側

 

 

 

動く様子もご覧ください!

展示に期限はありませんが、生物の体調によっては展示を終了する場合があります。