触角が3本に枝分かれしたイセエビ展示開始
一般的にヒゲと呼ばれている第2触角が3本に枝分かれしているイセエビの展示を開始しました。
イセエビの第2触角は通常1対2本ですが、このたび展示する個体は右側の第2触角の鞭状部が3本に枝分かれしています。
このイセエビは、2018年4月14日に御坊沖で漁獲され、珍しいということで当館に連絡があり、譲り受けました。
このような現象は過剰再生とよばれています。
エビやカニは触角や脚を外敵に襲われるなどして失っても、脱皮する際に再生します。
このとき再生機能が過剰に働くと本数が増える場合があります。
当館では2009年3月に、第1触角が3本に枝分かれしたイセエビを展示しました。
このような過剰再生のイセエビの展示は9年ぶりとなります。
担当者コメント
「国内で年間1000tもの漁獲量があるイセエビですが、こうした過剰再生の個体はほとんど報告がなく、非常に珍しいものだと考えています。エビやカニを含めた甲殻類の脱皮、再生における現象のおもしろさとして沢山の方に見ていただきたいです。ギリシャ神話に登場する海の神ポセイドンが持つ三叉槍のような美しい触角をもつイセエビをぜひ見に来てください。」